論文一本
2008年11月10日 23:38:20
エッセイ(と言いつつ、論文)を書きなさい、と言われて、
さっき書いた。
2000字。面倒な文字数。20枚(8000字)なら、書きやすい。論点を正確に分析していくだけの猶予がある。
2000字・・・5枚か・・・難しい・・・
とはいえ、書いた。
論題は、今後の演劇、みたいな感じ。
書きながらいらいらしてきた。
書きながら頭にきていた。
この論文は、来年度の助成金を受けられるかどうかの審査にのるもの。
個人に助成金を出して、応援しようという、ある企業の文化事業。
書きながら、演劇を公演し続けることの不可能(金銭面)が根本的な構造問題にあることを考え始め、イラつき始めた。
継続的に一定のレベルの公演を行うことは、ほとんど不可能。
それは、まず会場費。総予算の40%を超えるのではないか。
どんな企画でもそうなってしまう。
観客動員を増やして、チケット収入を増やそうとすれば、
それだけのキャパシティがある劇場を借りるしかない。劇場は、キャパシティに応じて金額も高くなる。
おまけに東京は地代が高いときている。
同じ観客動員で収入を増やすには、チケット代を高くすればいい。
けれどもそれでは、観客がこない。
予算の40%オーバー。普通の家計では破産だ。
いくつかの企業が、助成制度を行っている。
文化庁も行っている。
来年度の助成に応募するために論文を書いた。
企業では、予算が組まれている。
今年の助成は、総額いくら。
それを、審査で分配。
来週、論文といろんな資料を持って面接。
面接官は、このHPを見ただろうか。
これを読んでいるだろうか。
決して頭を下げるわけではない、と思いつつも、やっぱり相手が相手だ。
と、演劇構造欠陥と持つものと持たざるもののいびつな関係にイラつきながら、論文を書いた。
アジテーションになった。
芸術至上主義のアジテーションになった。
金権主義打倒!演劇革命!反逆芸術!青春万歳!
ポップでキッチュでキュートなアジテーションだ。
審査官は、この徹底的な皮肉を笑ってくれるだろうか。
そして、添付する舞台DVDのあらすじと解説も書いた。
一緒に提出しなさいとあったので、書いた。
DVDを提出するのだから、あらすじとかいらないんじゃないかな、と思うけれども、書いた。
頭をさげて書いた。
やっぱりアジテーションになった。
金権主義打倒!演劇革命!反逆芸術!青春万歳!