ひたすらな疲労を抱え真夜中に帰宅して発熱と発熱の狭間で先日手に入れた言葉を呟いてみる。ただひたすらにその一言を呟いてみる。ただ一言呟いてみる。
2009年9月7日 00:24:16
劇団員宮永歩実の引越しを終えた。
彼女の新居は居心地のいい微かな高さを持ち、
(なるほど、いいねぇ)と感じた。
引越しを終えて、のんびりとその微かな高さを感じ続け、
夜は打ち合わせが2本。
以前から予定されながら時間が未定されていた打ち合わせが
急遽決まり、そして、唐突にもう一本、
どうしても今日中にかたをつけなければならない問題を、
話し合う。
店内のエアコンのせいか、肩凝りがひどい。
時計はてっぺんをまわり、
今日話した大きな問題と提言を反芻しながら帰宅した。
その反芻には、ぼくのこれまでのなにもかもが関わってくる。
ぼくはこんなところにきちまった。
こんなところ?
ここはどこだ。ぼくは一体どこにいるんだ。
発熱と発熱の狭間に不意に我に返りながら、問い続ける。
ぼくはこんなところにきちまった。
こんなところ?
ここはどこだ。ぼくは一体どこにいるんだ。
ぼくはこんなところにきちまった。
強くありたい
強くありたい
強く、強く、と、ひたすらに願い、
発熱と発熱の狭間にただ一言を呟く。
先日手に入れたぼくの言葉。その一言を呟く。ただ呟く。
何度も何度も、その言葉を、ただ、ただ、一言、何度も呟く。
祈りながら、
ぼくは、ぼくが手に入れた言葉を呟くことしかできず、
ただ、祈りながら。
モニタには、『ニキータ』
静かな静かな光が満ち、根底を流れ続ける優しさに触れる。