コトバは変わらずに夜毎コトバを飛翔する。
2009年9月28日 23:32:30
三日間の劇団再生の合宿を終えて、
「一本の公演を終えた後みたいだ」と磯崎いなほがぽつんと言った。
ぼくもそう感じていた。
それが何故かを考えていた。
三日間、コトバは何をしていたのだろう。
自由に飛んでいただろうか。
いっぱいご飯を食べただろうか。
夜鳴きしなかったか。
寂しがって鳴いてはいなかったか。
コトバのことだ。自由自在にその宇宙を言葉としただろう。
合宿を終えて一日経った。
確かに公演の後、と感じる。
無理矢理に、例えば「日常」に戻ろうと今日一日あがいてみた。
あがいてみたら、頭が痛くなった。
頭痛がおさまらない。
ひどい頭痛だ。左目の下あたりが痙攣をおこす。
首筋に発熱。心臓がこめかみやや奥に移動し、
脳の毛細血管が悲鳴をあげる。
肩は完全に硬化し、腕が上がらない。
くそったれ!
同じじゃねぇか。今日は休むべきだったか。
肉体を鞭打ち例えば「日常」を歩いたことが裏目にでたか。
磯崎いなほと話した。
ぼくが「魔窟」と呼んでいる一室で話をした。
言葉が出てくる。合理的に言葉が解釈される。
「気付き」が生まれ、年齢を重ねることの喜びに溢れ、
また言葉が生まれ、問いが生まれ、合理的且つ感覚的に合意が導き出され、
思ってもいなかった感覚が言葉となり、
「あっ」と思った瞬間には感覚が言葉となって発声され、
(だから魔窟なんだ・・・)
自宅のエレベーターに設置されている鏡を見ると、
目は充血し、休息を求め、睡眠を求め、
そんな男の顔があった。
魔窟で証明された合意された言葉たち。
それらを反芻しながら、頭痛と闘う。
コトバの奴がコトバと名付けられた意味をいつか、コトバに語ろう。
君をコトバと名付けた時に、
ぼくが何をし、何を考え、何を覚悟し、何を決意したか、いつか、
コトバに語ろう。
コトバ、飛べ。