秋葉原でLIVE!『天皇ごっこ〜空の起源』
2009年10月9日 22:39:06
今年6月に縁あって秋葉原のイベントに参加させていただいた。
30分の作品をいくつかの劇団が上演した。対バンならぬ、対劇。
狭い会場に満員のお客さん。30分の濃密。手探りの公演。一日だけの公演。
先日、また声をかけていただいた。
出演することには、メリットもデメリットもある。リスクもあるし、いいこともある。
劇団員に出演の意向を確認しながら、参加出演を決めた。
上演したい作品が、完全に見えていたわけではなかった。けれども出演を決めた。
前回の「天皇ごっこ〜雨の起源〜」を再演か、と、頭をよぎりもした。
実は、
ぼくの中に渦巻いていた奇妙な想念があった。
不思議な画を見続けていた。それが演劇なのか、妄想なのかわからなかった。
わからなかったけれども、ぼくのこの脳に浮標するのは、演劇以外にないんじゃないか、と
根拠なく信じてみた。信じてみて、出演を決めた。
11月12日、DRESS AKIBA HALL。
演目は、『天皇ごっこ〜空の起源〜』だ。
出演を決めて、友人K&K氏にHPの依頼をした。簡単な内容とイメージを伝えた。
翌日、告知ページがアップされた。驚きの速度だ。
いつも忙しい友人K&K氏。自分の仕事を後回しにして、作ってくれたんじゃないかと心配になる。
発注して、十数時間後のアップ。
ぼくに1000日の命をくれた友人たちが、こうして、作品として居る。
そう、奇妙な想念だ。奇妙な画だ。
見沢知廉作品には、似合わないような、奇妙な画だ。
頭の中のその奇妙な概念が30分の演劇になかどうか。
昨夜、脚本に手をつけた。
出演するのは、磯崎いなほ・田中惠子・宮永歩実の三人だ。
キャッチコピーは、「秋葉原の空にアジテーターを送り込む!」
秋葉原を煽動せよ!
三人の出演者は、出演のための自分に向き合っているだろう。
ころすけ君が、企画を成功させるために予算を組み、その予算を精査し、
稽古場を調べ、日程を調整し、彼女もまたこの企画に向き合っている。
照明は、劇団員あべあゆみ。彼女もまた、この舞台に向き合い始め、音響の大和さんもしかり。
そして、出演しない劇団員も同じだ。
劇団再生が舞台を創る。そこにあるのは、劇団再生劇団員全員の前方を見つめる眼差しだ。
劇団再生が上演する。そこにあるのは、全劇団員の次の一歩の鼓動だ。
脚本を書き始めてはみたけれど、
画があまりに奇妙なので、数枚で手が止まった。というか、手を止めた。
慌てるな。と、自分に言い聞かせる。
空だ。
秋葉原の空に、鋭利な武器を片手に煽動する劇団再生が見える。