見沢さんのお墓参り
2009年12月1日 21:40:13
11月、ばたばと過ごした。
公演が一本あったし、体と相談することも多かった。
月末にようやく見沢さんのお墓参りに。
明日行って来るか、と思った夜、見沢さんのお母さんから電話。
長々と長電話。
「2時間35分」を越える長電話。
たくさんの見沢さんの横顔。
「あの子はね」と、見沢さんがあわられる。
「そうそう、哲央は」と、見沢さんが生き返る。
「いっつもあの子は」と、見沢さんがうろうろ歩き回る。
お寺のある本駒込。
駅の階段をあがると、冬の風。もう12月か。
こうして毎月お寺さんに足を運ぶと四季の変化に気が付く。
お寺さんも冬だ。
また一年経ったか。
正月のお墓、強風のお墓、蝉の鳴くお墓、秋風、また一年が過ぎていく。
見沢さん、なにやってんですか。
ほら、鈴木さんがまた新しい本を出しましたよ。
いい本ですよ。読んでみてください。ぼくはもう読みました。
見沢さん、
もっともっと書きたかったでしょう。
見沢さんのお母さんとの電話。
明日墓参りに行ってきますよ。お母さんのこともよく話しておきます。
ばたばたと11月が過ぎていった。
12月、と口に出すと、シオンの「12月」が口をついた。
見沢さん、もう水が冷たいですね。
お墓を洗う水は、地下水。冷たい。来月はもっと冷たいだろう。
見沢さん、また来ますよ。
お母さん、また手紙を書きます。と電話を切った。