コトバという名前のふくろう、それ以外ではない。そしてそれ以内でもない。
2009年12月27日 23:56:31
年末年始、そんなお決まりの挨拶を聞くようになった。
自分からそれを口にすることはないけれど、
行く先々で言われる。だから、快く「来年も・・・」と挨拶をする。
心の中にいささかの躊躇いや小さな屈辱を感じながら。
とはいえ、12月が終わろうとしている。
13月がくるわけではないらしい。
コトバとたくさんの話をしてきたな、と不意に思った。
君がいろんなこと一番知ってんだな。
本当にいろんなことを話してきたな。
君はいつも知らん顔しながら、それでも、ぼくの話を聞いていた。
高熱でひっくり返っているときには、
顔の近くをうろうろうろうろ、多分看病に来てくれたんだろう。
顔の上も歩くから、そのたびに目が覚めた。
コトバ君、コトバ君、いっぱい話をしたな。
一日舞台美術の製作にかかってきた。
決めたノルマはこなしてきた。睡眠不足がたたりながらも、
ゆーこちゃんがてきぱきと仕事をし、
あべあゆみが手伝ってくれる。
劇団再生は今週もいつもどおりに稽古だ。
そして、来週も美術の作製に日を費やす。
ずっとそんなことをしている。
飽くこともなく倦むこともなくただ続けてきた。
今も続けている。
そんなこともこないだ話したな、コトバ君。
そしたら君はこう言った。
「俺だって、ふくろうをずっと続けてんだ」