2010年2月16日 15:27:23

こうして、誰かの誕生日を迎えると、やっぱり出会いを思い出す。
あべあゆみ。いくつかの二つ名を持つ。
羨ましいことにあの鈴木邦男さんから、ミドルネームを頂いたりしている。
まったく、羨ましい限りだ。

渋谷だった。あべあゆみとの出会いは、ころ君がセッティングした。
行き方の難しい場所での待ち合わせだった。
見沢知廉三回忌追悼公演への出演依頼だった。
駅を出て、待ち合わせ場所が分からず、何度もころ君に電話しながら辿りついた。
どんな話をしたんだろう。あべあゆみは憶えているだろうか。
正面に座ったあべあゆみを見ながら、(コグマに似てるな)とその時思った。

見沢知廉三回忌追悼公演を終えて、劇団再生は『劇団』という形態を歩み始めた。
劇団員になりませんか、と一人ひとり、話をしていった。
順番に話をしていった。
あべあゆみとも話をした。確か、晩秋に舞台に出演していて、それが終ってからだった。
だから、初冬か。やっぱり渋谷だった。

あべあゆみは、店に着くなり「豚丼」と言った。
そして、「豚丼」を一生懸命に食べ続けていた。
(コグマは、食べるのが意外にのんびりなんだな)とその時思った。
劇団員になりませんか、という話をした。

劇団員になった。
ここにいる。
劇団再生の稽古場にいる。

誕生日か、(なるほど)とその時思った。