北一輝に触れながら
2010年8月20日 22:06:59
佐渡へ渡った。
長年の夢でもあった。
縁あって、佐渡で北一輝に触れてきた。
北一輝の生家を前にし、
丘陵田園地にひっそりと建つお墓を参り、
慰霊祭に参列し、
たくさんの評者が書かれている北一輝象を思い出しながら、
佐渡をまわった。
それぞれにそれぞれの北一輝象がある。
たくさんの評論を、論文を読んで、そして、北自身の著作を読み込んで、
この旅に挑んだ。
佐渡での北は、豪放磊落。
なんのことはない。
おんなじだった。なんだ、北さん、あなたもそうでしたか。
そりゃそうですよね、同じですよね。
北さん、大変でしたね。
作られるというのは、作ることよりも、大変。
なるほど、佐渡にこなければ見えないはずだ。
日本海は、透明だった。
どこまでもどこまでも泳ぎたいと思ったけれども海の中、
足が着かないと怖くなり、
衰えた体力に遠泳は本能的に拒絶し、
砂浜を走る蟹を追いかけ、
波打ち際の砂の城は、解けて、崩れ、消えた。