いつ、あれやこれやを失ったのだろう
2010年10月20日 15:19:04
劇団再生の稽古場。
俳優は、何かを見せるためにそこに来る。
ぼくは、何かを見るためにそこに行く。
それだけだ。
例えば、ぼくは間違っているのだろうか、という問い失くした。
同時に、例えば、ぼくは正しいのだろうか、という問いを失った。
それが、いつか、ということは、覚えていないし、その時を認識もしていない。
劇団再生の稽古場。
俳優は、稽古をするためだけにそこに来る。
ぼくは、一人を知るためだけにそこに行く。
どうでもいいことだ。
ぼくたちが創っているのは、
正確には、演劇ではない。
演劇だと思っている人がいるかもしれないけれども、それは、違う。
ぼくたちは、責任を負うためだけに苦楽を共にする。
けれども、それもどうでもいいことだ。
今更口にすることでもない。
ぼくたちは、傷害者だ。
ぼくたちは、加害者だ。
被害者面など御免こうむる。
切れ味鋭い刃物を内懐に隠し持った傷害加害者。
世界に対してその凶刃をふるう。
世界を切り裂く。
目撃者はそこいらにいる。
もちろん、傷害現場から逃亡するつもりもない。
かといって、自首するつもりもない。
その場で単に縄を打たれる。
後ろ手錠に腰縄曳かれ奉行お白洲神妙すれば、
罰の一文字。
裁きは受けよう。もとよりそのつもり。
ぼくたちがふるった一振りに世界は傷つき血を流している。
ここが劇団再生の稽古場だ。