いつも憧れていた
2011年7月7日 23:40:47
憧れていた。
高倉健に憧れていた。
TheModsに憧れていた。
太宰治に憧れていた。
江戸川コナンに憧れていた。
ゴルゴ13に憧れていた。
武士に憧れていた。
イーサン・ハントに憧れていた。
加納錠治に憧れていた。
カリヤエフに憧れていた。
ニーチェに憧れていた。
アラン・ドロンに憧れていた。
チェブラーシカに憧れていた。
今も、憧れている。
ゆっくり映画が観たい。
劇場で、と贅沢は言わない。
目の前の小さなモニタでいい。
ゆっくりと、一本。
誰にも邪魔されずに、何にも邪魔されずに、映画を一本、観たい。
コーヒーを淹れて、煙草を用意して、
そういえば、禁煙をすすめられた。
でも、煙草の必要性を熱弁したら、苦笑されて、仕方ないね、と言われた。
ぼくの煙草は、ショートピース。
10本入りの煙草だ。フィルタのついていない両切り。
好きな煙草を吸いながら、
おいしいコーヒーを飲みながら、
のんびりと、一本の、映画が観たい。
脚本を書いている。そろそろラストシーンだ。
あと20枚、といったところか。
その前に、いくつか原稿の締め切りがある。
今日、これまでに書いた脚本を読み返した。
毎日、読み返している。読み返しては、手を入れ、続きを書く。
直しながら読み返すだけで、3時間。
それから原稿用紙を広げて、数時間の執筆。
亀の歩みだ。
なかなか一気には進まない。
脚本を書きながら、ふと、世界の中心を考える。
それは、どこにあるのか。
それは、どんな場所か。
そも、世界をどう定義するのか。
世界とは、地球なのか。
世界とは、社会なのか。
世界とは、概念なのか。
なんにせよ、その中心のことばかり考えている。
その場所に、一番、憧れている。