コトバが止まり木から、ぼくを見ている

2011年10月23日 23:17:51

眠そうな顔でぼんやりとぼくを見ている。

眠くて眠くて仕方ないみたいだ。

ゆっくりとまぶたが閉じていく。

眠いのなら寝たらいいのに。

まぶたが閉じそうになったら、なぜか気付いて辺りを見回す。

(寝てないよー)

そう言っているようだ。

どう見ても、眠くて眠くて仕方ないのに。

寝たらいいのに。

目の前の止まり木に置きもののようにじっと立っている。

片足をおなかの毛のなかにしまいこんで片足立ち。

原稿を一本仕上げて納品した。

原稿を書く間、コトバはじっとそこにいた。

今もそこにいる。

じっとぼくを見ながら、眠くて仕方ないみたいだけど、そこにいる。

じっとぼくを見ている。