太宰はドストエフスキイを考えていた

2012年12月12日 23:49:31

罪と罰

ずっと取り組んでいる一つの大きな山

山だ
確かに山だ
登っても登っても登り道が続く
山頂が見えた、と思った次の瞬間には雲間に隠れ
雲が晴れたと思ったら、山頂がどこかに隠れてしまっている

そんな山、なんで登るんだ?
30年も自問している

そこに山があるから
そこに罪と罰があるから

とひょうひょうと答えられたらどんなに楽だろう

太宰は、
「ああ、わかりかけた、いや、まだ、・・・」と呟く

罪と罰という山
そびえ立つ山
こんな面倒な山行なんかやめればいい
やーめたと下ればいいんだ
いや、下るまでもない
やーめたとそっぽを向けばいいだけの話だが

くそっ、いらつく
どうしてわからないんだろう
もう30年
考え続けていると言うのに、くそっ、どうしてわからない