節操のない存在という存在

2013年6月8日 21:43:45

今更、だ

存在論なんかこんなところで読みたくはないだろうな、と思う
作品のなかで散々やったし
ここに書きつけてもきた
まったく、今更なんだ、って話だ

とはいえ、いつかきちんと「ぼくの存在論」をまとめてみたいとは、思う

作品という短時間的なものではなく

それにしても際限のない存在

際限のない可能性は「あなた」という「実存すること」に対して
存在が持つ支配力という自殺から一切を奪ってしまう

前にも書いたことだが、

不眠という状態をレヴィナスのように
「何の目的もない覚醒状態」だとするならば、

「あなた」の毎日は、まさに不眠そのもではないか

「あなた」は、不眠症患者ではないか

そう、苛立っているのだ
この世界の匿名性に
「あなた」の匿名性に
前作において、人称論を展開させたが、
あの論理構造に「匿名性」というファクタをぶち込めば
いろいろなことが現代的に解決したりするのだ

匿名という要素は時代を形作るほどに強いのだ
だからぼくはぼくの存在論に人称論に時代論に匿名性を持ち込みはしない

苛立っているのだ
この何もかもに名前が付けられた世の中
名詞に溢れ返っている世の中
そんな中であくまで匿名性を振りかざしながら小さな名詞を巨大化させる人称

匿名の覚醒に激しい不快を覚える
匿名の時間に激しい苛立ちを覚える

匿名の「あなた」と同じ画を観ることができるとは到底思えない
際限のない存在
存在が不快だ

ぼくは、
ぼくという「存在すること」の内部に圧倒的な匿名性でもって管理と支配と自由を建造する

その圧倒的な匿名性におけるアイデンティティの能動がもたらす自同律のなんという快感

ここにある内部の匿名性と名詞的匿名性の違いをここで説明するほどぼくは不躾な人間ではない

自同律の快感を得ることによってぼくはぼく自身に対してぼくを閉ざす。

完全に閉ざす

なるほど、

一人か