読書の効用
2014年4月7日 23:32:32
今のぼくがあるのは、読書をしてきたからだ。
本が今のぼくを作ったんだ。それはきっと間違い
たくさんの本が、今のぼくを作った。
20代の10年間に読んだ3000冊、
40歳からの全集読みと年間400冊。
確かにこれまでに読んだ1万冊だか何冊だかの数え切れない言葉の数々がここにある。
けれども本のページの中に隠れて来たわけではない。
本を読むことを同時に出力して来た。
出力という出来事が必ずしも価値であるとは言えないけれども
少なくとも完全な無価値ではない
なぜなら、そこに出力という言葉が存在するからだ。
価値なんてそれぞれだけれども、だ。
寝てるのか起きてるのかわからないような毎日は我慢できない。
ぼくは、
ぼくという「存在すること」の内部に
圧倒的な匿名性でもって管理と支配と自由を建造する。
その圧倒的な匿名性におけるアイデンティティの能動がもたらす自同律のなんという快感。
その自同律の快感を得ることによってぼくはぼく自身に対してぼくを閉ざす。
完全に閉ざす。
一人か
そうして、論理的にまた本を読むのです。
そうして、完全に証明された読書によってぼくは、一人になるのです。