5月。毎年5月がやってくると死の意味を考える。一年の始まりが5月だと思えてしまうほどに。

2014年5月1日 22:39:46

5月という語感の何かがぼくをふるわせる。

もちろん、
寺山さんの『われに5月を』が大きく影響していることは自分でもわかっている。

さようなら
きらめく季節に
たれがあの帆を歌ったか
つかのまの僕に
すぎてゆく時よ

二十才 僕は五月に誕生した

僕は木の葉をふみ若い樹木たちをよんでみる
いまこそ時 僕は僕の季節の入口で
はにかみながら鳥たちへ
手をあげてみる

二十才 僕は五月に誕生した

寺山さんはそう紡ぎ、そして5月に死んだ。
47歳で死んだ。
ぼくは、今年47歳になる。

それはさておき、今日は、小池重明の命日だ。
朝から、ゆっくりと一冊の本を読んだ。
昼過ぎまでかかって近所のジョナサンで読んだ。
団鬼六の愛と寂しさがその行間に溢れ出ている『真剣師小池重明』

毎年この時期に読んでいる気がする。

読み終え、荒天一過の5月の空、バイクを走らせ、墓所へ。
あなたのように生きたかった。
あなたのように生きたい。
何度も思い描いた空想がぼくのバイクのエンジンだ。

片道一時間、口をついていたの、「シェリー」だった。