こうして夜ごと脚本を書き続けている

2014年12月20日 01:19:09

ここに書き連ねている断章がどんな物語を紡ぎだすのか

それはぼくにもわからない

物語になるのかどうか

しかしそれは作品という巨大な期待のなかではとても些細な問題なのだ

今日もここに台詞を残す

あなたはそれを知るべきではないのです

それ、というのは、いうまでもなく言葉のことです

あなたは言葉のことを知るべきではないのです

長い興味の末に言葉と向き合っていると勘違いしているあなた

言葉は向き合うものではありません

長い格闘の末に言葉を獲得し、同時に言葉を失ったと思っているあなた

言葉は獲得するものでも喪失するものでもありません

あなたは知るべきではないのです

なぜならそれを認識しているあなたは生きているからです

認識しているいじょうあなたは生きているのです

生きているものにとって言葉ほど近くて遠いものはないのですから

夜空に光る無数の言葉に感動した日もあるでしょう

そしてその同じ日の同じ夜空の無数の言葉に覗かれていると恐怖したものもいるでしょう

それが言葉です