『三つ数えろ』【DVD】

2008年3月23日 23:52:29

写真

今夜一晩、きっちりと眠れば、
体も戻るだろう、と予感させる体調で稽古場に。
復調もどきの、いい予感のする体調だからか、
或いは、オートバイのオイルを交換したからなのか、
エンジンの音が軽く聞こえる。
エンジンをかけて、ものの一分で稽古場に到着。

その、今日の稽古場に、
昨年9月の『天皇ごっこ』に出演いただいた
黒木さんが差し入れを持って来てくれた。

数ヶ月の時の隔たりを一瞬に飛び越えてしまう彼女の笑顔。

黒木さんの前で、『天皇ごっこ』が時を刻む。
黒木さんの前で繰り広げられる『天皇ごっこ』

市川未来、という新鮮。
磯崎いなほ、という場所。
鶴見直斗、という時計。
さとうまりこ、という時間。
田中惠子、という視線。
あべあゆみ、という溌剌。
田上雄理、という定点。

誰一人からも目をそらすことができない。
7の人間の果てに、大きな果てを見つけ続ける。

7の人間が、同時に、この高木という1の人間の中に入り込んでくる。

(だから、熱がひかないんだ)

そう感じる、ほどの7という発熱。

帰り道のオートバイのエンジンは、いささか重い音。
それは、空気中の湿度によるものか、
あるいは、7の疲労によるものか、
また或いは、再び発熱したか、

そんなエンジンの音の割には、機嫌が良い。
(そうだ、帰ったら、映画を観よう!)

このエンジンの音の軽い重さは、湿度だな。
明日は雨か?
そう思う。

帰宅するまでの数分。
何を観ようかと笑顔になる。

黒木さんが来てくれた今日の稽古場。
そこにひらいた、あの凶暴な空気を劇団員は、感じただろう。
凶暴な空気ゆえに、人間を創りだし、人間を切り裂き、
果てしない美しさをつれてくる空気。