辻慎之介と柴崎雄
2008年4月24日 20:55:12
この二人、ついに表紙になりました。
辻慎之介と柴崎雄
ここで書いてきた友人T君は、辻慎之介君。
男Sやんは、柴崎雄(ゆう)君。
高木ごっこでもこれまで紹介してきた雑誌、
「STREET BIKERS’」
この雑誌に何度も登場してきた二人も、ついに表紙に!
辻慎之介と柴崎雄
書店でこの雑誌を手に取り、
表紙と数ページに渉る彼らのためのページ。
それを見ていると、彼らと出会ったことの不思議を思う。
数年前、まったくの偶然から彼らと出会い、
その特異な性質に呆れ、笑い、
彼らと、例えば小学生とか、高校生の頃に出会っていたら、
間違いなく、友達にはなっていなかっただろう。
それは、断言できる。
何故か。
うっとうしい!!!
自分は、それが苦手だ。
うっとうしい、そして、しょうもない。
本当にそれが苦手だ。
(俺にかまうな!)
普段の生活でも心の中で叫んでいる。
辻慎之介君、
彼がとくにそうだ。
うっとうしい!
もちろん、肉体的にまとわりついてくることはないけれど、
その粘着質な言動。
どうでもいいことをしゃべり続け、
大人ならうまく言うところを怒鳴り散らし、
柴崎雄君、
彼との出会いも思い出す。
数年前、彼の自宅に彼のパソコンを修理に行ったことがある。
海外のサイトを見続けていたら、調子が悪くなった、と。
調べてみると、
スパイウェア、ウィルスが出てくる出てくる。
確か、1000を超える数が出てきたのではないか。
そのときに、いろいろ注意点を話した。
と、彼は、インターネットをやめた。
その潔さに、笑った。
辻慎之介と柴崎雄
彼らとの共通点があるだろうか。
前科持ちといったところか。
或いは、それらは前科で無いというところか。
辻慎之介君が車で事故を起こしたときに、
酒飲んでいたにもかかわらず、車で駆けつけた柴崎雄君。
事故現場に着くなり、
周りを取り囲んでいる市民に、
「てめぇら、見世モンじゃねーぞ」と暴れた柴崎雄君。
「高木さん、俺、自閉症かもしれません」と、朝っぱら笑う辻慎之介君。
彼らとの共通点は、何だろうか。
ない、と確信を持って言える。
が、ただ一点。
あるとすれば、一点。
根底に流れる思想が、アナーキーだということだろう。
無政府個人主義。
自分も、多分、そうだ。
高木尋士を分解していく。
右翼思想がある。
日本主義思想がある。
芸術至上主義がある。
平等と博愛の心がある。
常識的な道徳がある。
社会とのつながりがある。
生活がある。
分解していく。
根底には、完全なアナーキズムがある。
彼らもそうだ。
彼らは、それが顕著だ。
彼らには、生活がない。
社会とのつながりを拒絶している。
道徳のかけらも無い。
平等と博愛という言葉すらない。
芸術の観点がない。
日本などない。
アメリカンだ。
アメリカ人だ。
右翼を鼻で笑う。
そこだけが共通点、アナーキズム。
しかし、そのアナーキズムは、20世紀初頭の未完成なそれではなく、
21世紀、ネオ・アナーキズムとでも言うべき、新しい、
彼らの主義だ。
新しい主義を受け入れられるほど成熟していないこの日本では、
彼らのその、ネオ・アナーキズムは、拒絶されるだろう。
しかし、確かに、彼らだけの、新しい思想だ。
新しい主義だ。
目の前の雑誌をめくり、
彼らの新しさを思う。