途中までの脚本を劇団員に渡した

2009年1月28日 22:06:31

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週末から、『詞編・レプリカ少女譚』の稽古に入る。
そのために、劇団員に脚本を渡した。
未完。最後まで書き終えてはいない。実は、
全体のどのくらいまで書き進めてきたのか、自分でも、
把握していない。

この未完のまま終えても、一本の演劇には、なる。
そして、あと1000枚を書いても書き終えない気もする。

脚本、台本、戯曲、テキスト。
いろんな言い方があるだろう。
それらを読めば、読み進めていきながら「舞台」が見える。
劇場で躍動する役者が見える。音楽が聞こえる。
上手な脚本ほど、ありありと眼前に浮かび上がってくるものだ。
ダメな脚本は、何も見えない。劇場も俳優も見えない。
声も聞こえない。
ダメな脚本は、苛立ちしか読ませない。

じゃあ、今書いているこの脚本はどうなんだ、と自問する。
何度も何度も読み返していく。
主観を捨て、一読者として読んでいく。
俳優という心持になって読んでいく。
そこに、舞台が見えるか。そこに劇場が見えるか。

んー、どうも違う。
劇場以外の場所が見える。俳優以前の人間が見える。
脚本、という定義からすれば、いささか違うのではないかと思えた。
劇団員に渡す前に、読み返した。

みんな、どんな思いでこの脚本を読むのかな。
どんな読み方をするのかな。
正しく読んでほしいな。
そう思いながら読み返した。

市川未来
磯崎いなほ
鶴見直斗
田中惠子
さとうまりこ
あべあゆみ
田上雄理
宮永歩実
中田祐子

劇団員みんなの顔を思い浮かべる。
みんなと話す。
ここに座り、みんなと話す。
一人ひとりに読み方の注意を話す。

みき、いなほ、なおと、
けこちゃん、さとまり、あゆ、
ゆう、あゆみちゃん、ゆーこちゃん、

それぞれに話す。
みんな読み方が少しずつ、違う。
だから、それを一人ずつに話した。

見沢さんの墓参りに行った夢を見た。
毎月のことだから夢だか現実だか分からなくて、混乱した。
夢らしくもない理路整然とした夢。

墓前で祈っていた。
脚本を書かせてください。
脚本を書かせてください。

見沢さんの墓前で祈り続けていた。