『読書代行』というサービス

2009年10月14日 23:48:09

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誰かが誰かの代わりに本を読むことができるのか、といろんな方に聞かれたりした。
代わりに誰かが読む時点で「読書」ではないのではないか、と。

そりゃそうだ。
それは、「読書」とは、言わないかもしれない。
ならば、別の言い方をすればいい。
代読という言葉は厳然とあり、抄読と言ってもいいかもしれない。抜読でもいい。
言い方はどうでもいいんだ。


『忙しいあなたに代わって、ぼくが本を読みます』

と、先日「高木ごっこ」に広告をアップした。

実際、過去にこのバイトをしていた。
本を読んで、傍線を引いたり、キーワードを抽出したり、全体のイメージをレポートしたり。
バブルの名残がある頃だった。普通にバイトをするよりも、いい稼ぎになったものだ。
上場企業の役員の方だった。
書名を指定されることもあったし、話題の本をとか、直木賞・芥川賞作品だったり、
その方が著者に頂いた本だったり、何冊ものビジネス書だったりだった。
(これはいい仕事だ!)と思った。
そして、販路拡張! 業績アップ! 本気で読書商売! スキルアップ!

と、速読を習い、練習した。

今はたくさんの情報を自宅に居ながら検索検討できるけれども、
当時はなかなかそうもいかなかった。
目に付いた「速読の広告」に電話して、資料を請求し、検討。
現在は、たくさんの速読法が公開されているけれども、あの頃はいくつかしかなかった。
そしてそれは、案外いい金額だった。

投資だ! と思い、習った。
自宅でも練習した。
速読教室では、毎回タイムを計った。毎回、早くなっていくのを知った。
10ヶ月くらい通ったのだろうか。
確かに読むのが早くなった。
習う前の3倍以上にはなった。
即読は、集中力をかなり使う。だから一冊読むと疲れる。疲れるけれども早い。

頑張れば、一日何冊も読めた。
『読書代行』の仕事に役立つと思った。
その後、なんだかなし崩し的にその仕事は切れていった。
理由は覚えていない。その役員の方が社内でどうにかなったような記憶がうっすらとある。
バブルのつけに、日本中が気付き始め、そのつけを詰めなければならない風潮の中、
「読書代行」のバイトは、いつしか終わった。

速読法が身につき、読書三昧。

「読書代行」あなたの代わりに本を読みます。

どんな本でもドンと来い!
日本語で書かれたものなら、ジャンルは問わず。
文学、哲学、理系に芸術、古典、新刊、、ハウツー、ビジネス、名作駄作必読珍書、
奇書、魔術、ベストセラー、思想に奇想に右に左に、

あなたの代わりに本を読みます。
レポートは要望しだい。

と、

それにしても毎日毎日、本を読む。
未読の全集は山積まれ、見沢さんが遺したたくさんの本も、ぼくを待っている。
今日も、本部宮永邸から見沢さんの本を数冊鞄にいれた。

さて、時計の針はてっぺんを目指し、

読書の時間だ。