見沢さんはもう居ないんだな、と思った

2010年6月17日 12:01:05

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先日、不意に時間ができて、墓参りに行った。
もう何年もこうして毎月お参りしている。
劇団再生の歩みと同じ年月、こうしてお参りしている。
一度も降られたことはない。
梅雨時期の今月もそうだ。梅雨入り直前の最後の晴れ日。

ご住職さんと話をする。
「来年は、七回忌ですね」

見沢さん、8月の見沢さんの誕生日には、面白いイベントをやりますよ。
大浦監督が何年もかけて撮影してきた映画の予告も上演されます。
そして、「白血球」たちが、空に降り立ちます。
トークもあるんですよ。
これまでに何度も見沢さんに関してトークしてきました。
それでもまたトークをするんです。

鈴木邦男さん、大浦信行監督、あべあゆみ。
そう、劇団再生の劇団員あべあゆみが映画に出てるんですよ。
彼女を覚えていますか? ここに何度も来てますね。
大浦監督もここで紹介しましたね。
鈴木さんは、よく知ってるでしょう。邦さんですよ。

「七回忌ですか。もうそんなになるんですね」
ご住職さんは、空を見てそう言った。

こないだお母さんとお会いしました。
劇団員は、見沢ママと呼んでみんな仲良くしています。
お母さんに、七回忌には舞台をやりますよ、と話しました。
『天皇ごっこ』
『母と息子の囚人狂時代』
『調律の帝国』
そして、劇団再生的『天皇ごっこ』を何本も上演してきました。
見沢さんの文学全作品を上演したいと思っています。

七回忌は何を書きましょう。
『蒼白の馬上』かな、と思っています。
お母さんにそう話したら、
「事件を思い出すのは、嫌だわ」とおっしゃっていました。

「法要は?」とご住職さんに聞かれ、
「やりますよ」と答えた。

見沢さん、もういいですよ。降らせてくれても。
見沢さんも疲れたでしょ。太陽はもうお腹いっぱいです。
降らせましょう。もういいですから。

来月は、雨の墓参りか、と本駒込の駅へ下った。