脚本にとりかかっているのだが

2013年1月3日 01:54:15

次の作品発表は五月。
その脚本を書いている。
いつもの事だが、最初の10数枚にもう一週間かかっている。
この最初の10数枚を突破すれば、言葉が静かに流れ始める。
経験的にそれは分かっている。
最初の10数枚。何度も何度も書き直し、結局昨日、書いたもの全てを捨てた。
また一からやり直しだ。何をそんなにこだわることがあるのか、と自問する。

そして、本日未明。
眠れずに本を読んでいたら、タイトルが降りてきた。
頭の中に、というか、目の前に、いやいや、ぐっと、手の中に、と言う感じか、
タイトルがやってきた。
やってきたのだが、その単語が果たして成語なのかどうか自信がもてず、
スマホを取り上げ、ベッドの中で「その言葉」を探す。
確かに昔、ぼくは知っていた言葉だ。
だが、スマホでは素直に変換されない。成語ではないのか。
あちこち調べて回る。見つけた。なるほど。たしかにぼくが知っていた言葉だった。

タイトルは、決まった。
いいタイトルかどうかはわからない。
ぼく自身が一番あてにならない評価者だろう。
あてにはならないが、ちょっと気に入っている。

脚本は、書いたもの全てを捨てて一枚もないが、タイトルは明日にでも発表できるだろう。
ここから変更はない、と思う。
わかるようでわからん、わからんようでわかるタイトルだろう。

さて、あとは脚本だ。
ぼくは、書き手ではあるが、今や脚本家ではない。

ぼくは、あの日以来、ただの照準機関にすぎない。