脚本を書いている

2013年2月19日 23:45:23

脚本を書いている、と言うし、書くし、理由にするし、言い訳にするけれど、
どうにもやっぱりどこかこれは脚本じゃないんじゃないかという思いがつきまとう
だからと言って以前の自分のように、
これは告白だ、これが演劇だ、これがぼくだ、と声高に主張する感覚もない
なるほど変われば変わるもんだ
もちろん、気を抜いて書いているわけでもないし
言葉以外の何かをもって書いているわけでもない

これまでいろいろな手法で脚本を書いてきた
作法に則って形式美を追求したこともある
絵画以上のものを見据えて新しい手法を取り入れたりもした
言葉の可能性を言葉で破るべく実際の三倍以上の言葉を費やしたりもした
いろいろな方法を試してみたがこれはそのどれでもない
方法、というもの自体を失った荒海の航海

脚本を書いている
まあ、ただそれだけの話だ。