作品がぼくを選んだのか

2014年7月1日 23:23:00

前にも書いたが、その瞬間の何もかもを覚えている

その時には言葉にならない衝撃だったのだ

今ならこうして言えるのだが

「作品に選ばれた」と

だが、しかし、あれから幾時間幾日も過ぎてじわりと恐ろしさが迫ってくる

なるほど、恍惚と不安、か

選ばれることの恍惚と不安の二つわれにあり

どうすりゃいいんだ

ほんとに、道があるってのは、いいことだ

そこを歩けばいいんだから

走ったり止まったり観察したり記録したり道の上では

迷うことなくなんでもできる

そしてそれを「演劇」だと大手を振って上演することができる

いいなあ

目の前からふいと道が消えることを、あの日、初めて、知った

だからなんだという訳でもないのだが

道の上は楽だったなあ、とただの感傷