本当に随分と時代も変わったな、と思う

2014年10月5日 19:14:46

雨の音を聞きながら、一つのアプリをダウンロードし、使ってみた
思った以上に使い勝手がいい
次の稽古で使ってみようと思っている
20年前は、いや、10年前も、こんなこと思いもしなかった

というのは、「音響」という仕事で使うあれこれのことだ
もう30年近くも前に舞台音響という仕事を始め、たくさんの現場で仕事をしてきた

稽古では音楽を使いながら進めていく
ご存知の方も多いと思うけれども、ぼくの作品では音楽の要素がとても重要なんだ

そう、30年近く前の稽古場
劇団さんは大体ラジカセを使っていた
カセットテープだ
ぼくは、未熟だったとはいえ一応お金をいただいての仕事だったので、
それなりの機材をそろえた
それは、カセットデッキとアンプとスピーカー
それらを毎回車で稽古場に持ち込み、セッティングし、稽古をするのだ

作曲家から曲をもらうのは、オープンテープ
それを、まずカセットにダビングして使う
カセットは頭出しが弱いので、ぼくは一曲一本のテープにしていた
50曲使うとすれば、50本のカセットだ
それを、稽古前日に全て「鉛筆」を使って頭出し
分かる人にはわかるだろう

そして、本番はもちろんオープンテープ

テクノロジーはどんどん進む
DATというものが出てきて、MDがでてきた
MDは革新的だった
すぐにシステムを全てMDに入れ替えた
そして、CDを「焼く」ことができるようになり、
その頃には、楽曲の管理はパソコンでできるようになった

一つのアプリを入れた
薄くてノートみたいなタブレット端末だけで、ミキシングできるものだ
それが無料だと言うのだから驚きだ
稽古で使う分には必要充分
いや、本番もこれだけでいける気がしている

雨か

肌寒い部屋に一つの身を置き、指先であれやこれやと試している、夜