見沢知廉氏の写真に囲まれて

2007年3月25日 22:04:31

写真

見沢知廉追悼公演で発売する、
『限定パンフレット』の作成に取り掛かり、

ああ、日曜日か。

お母堂高橋京子様よりお借りしている
何百枚もの写真に囲まれて、
掲載する写真を選んでいく。

生まれた時から時代を追って、
たくさんの写真。

自分が同期していくのがわかる。

見沢さんが好きだったワーグナーを
大音量で聞きながら、
一枚一枚、
何度も何度も、

40枚近くを選び終えるのに、
6時間以上を費やしていた。
まだ、差し替えが出そうだけど、
いったん、ここまで。

「ワルキューレ」は、全編を聞き終え、
ヘッドホンをした耳は熱を持ち、
見沢さんが好きだった理由が、染み入る。
フルトヴェングラーに
若き天才カラヤンの姿が映り始めている頃の録音。
指揮棒に汗が、吹き上がる。

目の前の見沢さんに、
ヒトラーのアジが聞こえ、
フルトヴェングラーはカラヤンの出現に嫉妬し、
ゲッペルスが扇動し、
ワルキューレは前進、
水晶の夜が眼前に現れ、
見沢さんが蘇る。

ああ、テロリストになるんだ。

自分の持っているCDがアマゾンにないので、
代わりをリンク。

目の下が痙攣を起こす。
鼓膜にワルキューレの足音が聞こえ続け、
ポーランド侵攻、

この数時間で一世紀を生きた。

奇しくも先日鈴木邦男氏から頂いた本は、
「カラヤンとフルトヴェングラー」

テロリスト。

目の下が痙攣を起こしたまま。