DVD『リバティーン』・・・しかしまあ、疲れが抜けない。ドリンク剤を飲んでみたり、錠剤を噛み砕いてみたり、不眠を託ちつつ・・・

2007年6月12日 23:23:55

写真

舞台が終わり、二日、か。
しかし、こんなに疲れが抜けないものか・・・
かと言って、泥のように眠れるわけではなく、
眠りは浅く、
目の前の空気にしか視点が合わず、

コトバは
「四の五の言わずに寝ろ!寝ろ!
夜は俺たちの時間だ。
人間に用はない!」

と、一言に切って捨てる。

『リバティーン』

先日、友人Y君が、
「高木さん、これきっと好きですよ!
見てみてください」と、
貸してくれた映画。

主演は、ジョニーデップ。

冒頭から引きこまれる映像。
監督のこだわりが痛いほどわかる、映像。
カメラワークも冷徹で、
計算された照明と編集。

ああ、きれいだ・・・

1660年代、王政復古のイギリスで、
ロチェスター伯爵ことジョン・ウィルモットは、
作家の才能がありつつも、
そのセクシャルでスキャンダラスな内容が問題視されていた。
女性関係も派手な彼だったが、
エリザベスという女優に出会い、
彼女の才能を開花させるべく丁寧な指導を施す一面もあった。

しかし、ジョンは国王に依頼された、
フランス大使を招く歓迎式典の舞台演出で、
卑猥かつ刺激的な内容で、国王の顔に泥を塗ってしまう…。

ジョニーが脚本の冒頭3行を読んで、
出演を即決したほど惚れ込んだだけあって、
彼は怒りに満ち、淫らで、
嫌悪感を抱かせるに十分なこの男を魅力的に見せることに成功している。
ジョニーが演じることで、
ロチェスター卿は人をひきつけてやまないカリスマ性ある男として蘇ったのだ。
自身の崩壊に向かって生きていく、
主人公の壮絶な生きざまは物語の進行とともに迫力を増し、
ジョニーは肉体を醜く変貌させながらも、
その魂を生き抜いた。その姿は壮絶でさえある。
共演はジョン・マルコビッチ、サマンサ・モートン。
監督は本作がデビュー作となるローレンス・ダンモア。

さて、今日は、とにかく横になってみよう。
うまく眠れるかどうか・・・

いい映画は、

うん、いい映画だ。

うれしくなる。